- yinaba1007
悪しき習慣

学習塾として宿題そのものを否定するのではなく、宿題の在り方に関して考えていることをお話しさせていただくと…
学校の宿題の在り方は悪しき習慣を産んでいます。
宿題をやらせること自体が目的の宿題、多くないですか?
残念ながら長年塾講師の仕事をしていて、宿題のおかげで学習の習慣がついたとか、学力が上がった、なんて話は聞いたことありません。
大体の場合は宿題をやるだのやらないだのが親子関係に歪みを作ります。
そして強制される宿題は子どもの学習意欲を失わせます。
100害あって一利無し!
残念ながらこれが現状なのではないでしょうか?
なぜそうなってしまうのか??
原因①
子どもがやろうとする前に親がやらせようとする。
宿題に限らず、強制される勉強は苦痛でしかありません。
原因②
そもそも宿題を毎日出すことが目的となっているので設計が不十分。
宿題をやってないから成績が伸びない、やったから成績が伸びるという成果がないので、子どもにとって宿題をする内発的な動機付けがない。
原因③
先生からのフィードバックが不十分。これも結局子どもの内発的な動機付けを生まない一因となっている。
やらないと悪いことがあるのに、やって得することがない。
よって「宿題=嫌なこと、やらされること」という刷り込みが生まれる。
中学生くらいになるとやらなくても何も起こらないことが多いかもしれません。ただ注意されて終わり、みたいな。大手の学習塾もそうかもしれません。私が昔勤めていた大手学習塾もそうでした。
結果として形式的に出せばいいので「勉強」ではなく「作業」になってしまっている。非常に悪しき習慣です!
かなり時間と労力の無駄です。
夏休みの宿題もそうですね。後書きを写す読書感想文とか。ネットで検索した自由研究とか。10円玉のサビを落とす自由研究をいくつ見てきたことか…
これでも出せば何も言われず、査収されます。
適当でもやればいい!
子どもはそんな経験を積みます。
宿題をやらない原因を作っているのは生徒さんではなく、学校なのでは…?
と感じます。
塾としては成績を伸ばすために宿題を出しているわけなのですが、悪しき習慣に毒されてしまい、「宿題=やらなくてもいいもの」と思い込んでいる生徒さんや、何も考えずに作業のように宿題をやってくる生徒さんが多くいらっしゃるのが悩ましい…私としてはちゃんと設計しているつもりなのですが。
形式的にやればいい宿題と、内容を定着されることが目的の宿題とを分けて考え、内容を定着させる課題への取り組み方を身につける。稲塾の目標の一つです。